2020年4月1日,とうとう改正民法が施行されてしまいましたね。
各法律事務所では,企業の法務部等からの改正対応の電話が連日鳴り止まないと聞きます。
改正民法が施行される日が来ると分かっていながら,日々の業務に追われたり,プライベートの時間を別のことに充てたりして,あまり民法改正の勉強をできないまま,改正民法施行日を迎えてしまい,今,焦っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
とはいえ,200項目以上の改正事項があり,一朝一夕で改正民法に対応することが不可能であることは,当サイトや日常業務等を通じて,民法改正の勉強成果をアウトプットしてきた私自身にはよく分かります。
そこで,改正民法になるはやで対応するための合理的な戦略としては,日々の業務でしばしば登場する契約類型に絞って,まずはどのように実務(主に契約実務)の運用が変わるのか,全体像を迅速に把握することではないでしょうか。
業種・業態によって,しばしば登場する契約類型は様々だと思いますが,契約実務においてしばしば登場する契約類型としては,次のようなものが挙げられます。
もちろんこれらだけにとどまらないことは重々承知ですが,この3つすら押さえられていなければ,業務が著しく停滞してしまうことは疑いのない事実でしょう。
そして,この度の民法改正では,売買契約に関する規律の改正は目玉の改正になっています。
例えば,旧民法でいうところの瑕疵担保責任に関する規定が大きく変わりましたよね。
瑕疵担保責任に関してどのように改正されたか,もうバッチリ押さえられていますか?この改正をどのように契約書に落とし込めばいいか分かりますか?
もしすぐにこれらの問いに答えられないのであれば,まずは基本的なところから,確実に押さえていく必要があります。
そして,そうした要請に応えることができる資料として,私は,滝琢磨=菅野邑斗「改正民法対応 はじめてでもわかる 売買契約書」(第一法規株式会社・2019年)をオススメします。
この書籍をオススメできるポイントは次のとおりです。
売買基本契約に関する改正対応すべてをこの1冊で済ませることは無理ですが,売買基本契約に関する改正対応の全体像を把握する上で,本書は申し分ない1冊です。
是非,改正対応を急がれている法務担当の方等は,本書を手に取ってみてください。
この本なら,これから契約書の作成・交渉等を勉強していく足がかりとしてピッタリだね!
なお,改正民法に関する契約実務対応全般を押さえることができる書籍としては,以下のページで紹介させていただいている「滝琢磨「契約類型別 債権法改正に伴う契約書レビューの実務」(商事法務・2019年)」がオススメですので,もしよろしければ,以下の紹介ページをご覧になってみてください。
● 執筆者ご本人による書籍紹介
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